株式会社ほぼ日(東証スタンダード:3560)は、2025年8月期の通期決算を発表。売上高は前年同期比15.2%増の86億7700万円、経常利益は19.7%増の6億5100万円と、いずれも過去最高を記録しました。
主力製品の「ほぼ日手帳」は過去最高の96万部を販売(前年より6万部増)し、ブランド全体の成長を牽引しています。2026年8月期には販売部数が100万部突破を見込むなど、さらなる拡大を計画しています。
「ほぼ日手帳」が国内外で好調、売上高は58億円に到達
2025年8月期の売上内訳を見ると、「ほぼ日手帳」が前年比18.4%増の58億5000万円と最大の構成比を占めました。「ほぼ日商品」は9.9%増の22億8200万円、「その他」は5.7%増の5億4500万円と、すべての事業で増収となりました。
特に海外売上は、北中米・ヨーロッパを中心に19.6%増と高成長を維持。海外比率は全体の52.5%に達し、SNS上でのユーザー生成コンテンツ(UGC)の広がりも好調要因のひとつとしています。
「生活のたのしみ展」やコラボ企画も売上を後押し
イベント事業「生活のたのしみ展」や、人気コンテンツ「MOTHERのおみせ。」の展開なども業績を押し上げました。大型IPやアーティストとのコラボレーションを積極的に行い、ブランドの世界観を拡張。原価率の改善により、売上総利益は前年比15.9%増の49億4900万円となりました。
また、経常利益は前年比19.7%増の6億5100万円、当期純利益は12.3%増の4億4800万円と、いずれも過去最高益を更新しています。
2026年は売上95億円、純利益4.8億円を予想
2026年8月期の業績予想では、売上高95億円(前年比+9.5%)、経常利益6.8億円(+4.4%)、当期純利益4.8億円(+7.1%)と、引き続き過去最高を更新する見通しです。
「ほぼ日手帳」の販売部数は100万部突破を見込み、北米を中心とした販路拡大、周辺商材の開発、海外プロモーション強化を進めていくとしています。
まとめ:「紙とデジタル」の融合で次の成長フェーズへ
2025年のほぼ日は、紙の手帳×デジタルアプリという新たなハイブリッド戦略に踏み出しました。海外市場ではUGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用し、コミュニティ主導でのグローバル展開が加速中。
2026年に向けては、販売100万部・売上95億円という新たな目標のもと、コンテンツ企業から体験ブランドへの進化を目指しています。