万年筆レビュー

2年間もインクが乾かない『#3776 センチュリー』で本格的な万年筆生活が始まりました

はじめて手に入れたモンブランマイスターシュテュック146、はじめて自分でお金を出して購入したLAMY サファリ

マイスターシュテュック146のペン先は「M」。2本持ってるLAMYサファリは「EF」と「F」。

海外製の万年筆は、EFでも文字がちょっと太めです。

なので、手帳に細かく書き込むにはちょっと使いづらかった。

そのため、ノートやモレスキン用で使ってたんですが、毎日使わないもんだから2ヶ月〜3ヶ月も使わない時期が続くと、必ずインクが乾いてしまいます

書き心地は大好きなんだけど、やっぱり万年筆は毎日使わないとダメだよなぁ…と思ってた時に出会ったのが、今回紹介するプラチナ万年筆の『#3776 センチュリー』。

この万年筆、キャップに組み込まれている「スリップシール機構」によって、なんと2年間もインクの乾燥を防いでくれるんです!

プラチナ万年筆#3776シリーズとは?

プラ万年筆 #3776シリーズとは?

プラチナ万年筆は日本の万年筆メーカー。

今回紹介する#3776シリーズは、日本最高峰の品質を目指して富士山の標高を表す数字にちなんで名付けられました。

メーカーのホームページにはこう記載があります。

ベースになった万年筆は、昭和53年、作家で万年筆コレクターの、故梅田晴夫氏が中心とする研究グループとともに「理想の万年筆」を目指して開発したプラチナ#3776。

梅田氏は30年間、月平均180枚の原稿を万年筆で筆記し、1,000本にも及ぶ万年筆コレクションの中から導き出した条件を実現させた万年筆です。

富士山の標高を製品名に取り入れた事でもおわかりいただけるように、日本を代表する美しい日本文字のための万年筆です。この#3776も発売から現在まで改良を重ね色々な意見を聞きながら 技術を蓄積してきました。

プラチナ万年筆/Century

さらに、子会社である中屋万年筆に集まった約4万件の筆記特性データをもとに、ペン先とペン芯の相性の合致や、新しい金型投資など様々な改良や設備投資が行われました。

その結果、クリップ以外全て新しいデザインになった現在の#3776センチュリーが完成した、というわけです。

いいですねぇ、このストーリー。使う前からすごくワクワクしてきます。

主な特徴はこちら。

  • スリップシール機構でインクが乾かない
  • 持ちやすさ・書きやすさを徹底して研究されたフォルム
  • 安定したインクフローを生み出す絶妙な書き味のペン先
  • 世界トップクラスの工作技術!ペンポイントやペン芯の精度がとても高い
  • 豊富なカラーバリエーションとラインナップ

これだけ素晴らしい万年筆なのに、一万円ちょっとで買える価格帯はリーズナブルでとてもうれしい!

僕は4本も買っちゃいました!

最初はシャルトルブルーのEFを購入

このフルモデルチェンジされた新しい『#3776 センチュリー』が発売されたのが2011年。

僕がこの存在を知ったのは2019年6月(趣味の文具箱を久しぶりに読んで知りました)。

その8年間の間に、実に様々な#3776 センチュリーが販売されてました。

色々悩んだ結果、普段は4色ボールペンを使ってたので、まずは黒・赤・青・緑で揃えるために、4本のセンチュリーを買いました。

とはいえ、4本一緒に買ったわけではなく、まずは試しにと1本目のシャルトルブルーを購入しました。

シャルトルブルーの万年筆 パッケージ写真
実際に店舗で試し書きはせずに、Amazonで購入しました。

ちょっと心配ではありましたが、もし何かあってもメーカー保証があるので気にせずに買いました。

あと、日本のメーカーなので個体差が激しいということはないだろう、というのもネットで購入した理由のひとつです。

箱を開けると、中には万年筆本体とブルーブラックのカートリッジが1本付属してました。そのほか、保証書とセンチュリーの説明書も入ってました。

シャルトルブルーのペン先
シャルトルブルーの本体。全体的に薄いスケルトン仕様になってます。

明るいところで見ると中が透けて見えるし、暗いところだと黒に見えたりと、すごく趣のある万年筆です。

インクはプラチナ万年筆の純正ブルーブラックを買いました
インクはプラチナ万年筆の純正ブルーブラックを買いました。

万年筆は、基本的に同じメーカーのインクを使うことを想定して作られてます。他社のインクだとものによってはインクフローが悪くなってインクの出が悪くなることもあるので、最初は純正インクにしておきました。

プラチナ万年筆のインクコンバーター
ボトルインクを使うには『コンバーター-500』が必要です。Amazonで2個入りで800円とかで売ってあるのでそれを買いました。

早速、普段使ってる手帳に試し書き。

LAMY サファリのペン先EFとは全く違って、かなり細い字が書けます

日本製と海外製のペン先は、漢字やひらがなを書く日本のものの方が細いということは知ってたんですが、実際に使ってみてこれなら手帳にガンガン書けます!

さすがにペン先が細いので多少のカリカリ感はありますが、インクフローもちょうどよくてとても滑らか。

これなら手帳に使えるし、万が一、書かない期間があったとしても2年間はインクが乾かないので、続けて3本を追加購入しました。

ペン先 UEF・EF・SF 文字幅比較

4本の#3776センチュリーの写真
これがうちにある4本の#3776 センチュリーです。

左から、

  • ブルゴーニュ EF(極細)
  • シャルトルブルー EF(極細)
  • ローレルグリーン UEF(超極細)
  • ブラックインブラック SF(細軟)

です。

4本の#3776センチュリー 首軸の写真
金色のペン先の下に、小さく「EF」「EF」「UEF」「SF」と書かれてます。

順番が前後してますが、細い順に UEF(超極細)<EF(極細)<SF(細軟) です。

UEF EF SF のペン先
ペン先(先っぽの丸い部分)を見てみると、真ん中のUEFが一番小さくて、右のSFが一番大きくなってます。

ペン先 UEF・EF・SF 文字幅比較
これが各ペン先の文字幅比較。

書いてるノートは「紳士なノート 5mm方眼罫」。

ブルゴーニュには赤系のインク、シャルトルブルーには青系のインク、ローレルグリーンには黒系のインク、ブラックインブラックには緑系のインクを入れて使ってます。

黒と緑だけ軸の色とインクの色が違うのは、一番好き&毎日使いたいのがローレルグリーンなので、これに一番使う黒系のインクを入れて使ってます。

4つとも、手帳に書き込むには十分すぎる太さです。一番大きなSFもご覧の通りかなり細かく漢字も書くことができます。これで今まで使ってた4色ボールペンを、万年筆に置き換えることができました!

黒インクは、ちょっと前からプラチナのカーボンインクを使ってます。

これが実に滑らか!UEF(超極細)なのでちょっとカリカリ感が強かったんですが、このインクにして滑らかさが大幅にアップ!毎日書くのが楽しみで仕方がありません。

カーボンインクは顔料インク(基本的に水に溶けにくい=耐水性が高い)なので普通の万年筆だと、毎日使ってないとインクが固まって分解洗浄が必要になるんですが、スリップシール機構があるセンチュリーなら特に気を使わずに使うことが可能です。

万が一固まったとしても、顔料インク用のインククリーナーキットが販売されてるので、それを使えば綺麗に洗浄できます。

買うなら旧モデルがオススメ

キャップリングに違いがある
この4本のうち、1本だけキャップリングのデザインが違うものがあります。

右から2番目のローレルグリーンだけ、キャプリングの文字が立体的に浮き出てます。

ローレルグリーンは、2018年11月に発売されたもので、価格も定価で3,000円ほど上がってます。

他の色のモデルも2019年1月に値上げ&キャップリングのデザイン変更が行われてます。

このキャップリング以外、特に変わった変更はないので、狙うなら在庫がある旧モデルがオススメ。安ければ8千円とかで買えちゃいますよ。

旧モデルの型番は「PNB-10000」。新モデルの型番は「PNB-13000」です。

→ Amazonで旧モデルのセンチュリーを探す

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