万年筆を使うようになってから気にするようになったのが万年筆とノートの相性。
これまではモレスキンのノートを使ってましたが、どうも万年筆で書くとザラザラ&インクがにじむのが気になるようになってきました。
手帳はジブン手帳を使ってました。ジブン手帳は万年筆との相性が良いトモエリバーだったので、手帳はそのまま使い続けることにして、ノートだけ新たに探すことにしました。
そこで参考にしたのが『趣味の文具箱 Vol.49』。
特集は「ノートと手帳の楽しみ」。
紹介されているノートのほぼ全部に、万年筆で書いた文字と裏抜けの写真が掲載されてまして、万年筆に合うノートを探してる人には最適な特集でした。
高いノートから安いノートまで、実に様々なノートが紹介されてるんですが、その中でもコストパフォーマンスが良くて裏抜けしない『無印良品 裏うつりしにくいダブルリングノートB5』が気になったので買ってみました。
48枚/96ページで税込120円。ページ単価は1.25円と群を抜いて安いノートです。
裏抜けと裏写りについて
レビューの前に、よく間違えられやすい「裏抜け」と「裏移り」について説明しておきます。
まず、「裏抜け」とは万年筆で書いたインクが紙の裏側までしみ込んで、インクがにじんでいる現象のことです。
特にインクフローが多い太いニブの場合、トメ・ハネ・ハライなどインクがたまりやすい部分が、紙の裏側までにじむことがよくあります。
紙が薄い場合だと表側の文字や絵柄が透けて見えますが、インクがにじんでいない場合は「裏抜けしている」とは言いません。ただ単に、紙が薄くて透けて見えてるだけです。
それに対して「裏移り」とは「裏抜け」したインクが次の紙まで染み出してしまう現象のこと。
そのほか、インクが乾かない状態で紙を重ねてしまって上の紙の裏面にインクがついてしまうときにも使います。
「裏抜け」のことを「裏移り」と言う人が結構多いみたいです。用語はちゃんと知っておきたいものです。
無印のダブルリングノートは裏抜けしない
汚い文字ですみません。
これはBニブで書いた文字ですが、ご覧の通りにじみが一切ありません。
また、この紙の裏面も同じBニブで書いてるんですが、これまた全くにじまず裏抜けは一切無し!
これでたったの120円。
48枚/96ページなので、ページ単価は1.25円。
コストパフォーマンスが超優秀な万年筆用ノートですね!
植林木パルプを使ったエコなノートですが、書き味も悪くありません。
書き味はサラサラ系で速乾性に優れてます。書いた文字の輪郭もシャープです。
インクの見本帳としても使えます。
万年筆を買うと試し書きがしたくなりますが、ページ単価が5円ほどのちょっと高めの万年筆用のノートだと気が引けちゃうんです。
その点、この無印のノートはページ単価1.25円なので、どんどん試し書きができる。
しかもほとんど裏抜けしないので、グルグルと丸を何重にも書いたり線をシャシャっと書きまくったり、八の字でペン先を慣らすなど、どんどん気兼ねなく書けちゃいます。
万年筆は書くほどの滑らかになる
万年筆って、多少ざらつきがあっても、そのまま使っているとどんどん自分の書き方に最適化されて書き味が滑らかになってきます。
(インクが出ないとかカスれるなど、明らかにおかしな時はペンクリニックに持って行ってください。)
実際、14年前に初めて買ったLAMYの万年筆と、去年買ったLAMYの万年筆の書き味を比べてみたところ、スチールのペン先ですが全く書き味が違いました。
使用頻度はそんなに高くなかったスチールのペン先ですが、14年も使ってとかなり滑らかになるもんです。
14年もののLAMYのペン先はEF。去年買ったものはF。
一般的にはFの方がペンポイントが大きいので、書き味は滑らかなはずですが、14年もののEFは1年もののFより滑らかになってました。
まとめ
万年筆用の書き味ヌラヌラなノートはたくさん販売されてますが、試し書きやペン先慣らしで使うのはちょっともったいない。
かといって、裏抜けしまくるノートは使いたくない。
そんな僕にぴったりだった、無印良品の裏うつりしにくいダブルリングノート。
- 裏抜けしない
- 書き心地がいい
- 価格が安い
3拍子揃った、試し書きに最適なノートです。
安い上に裏抜けもしない、さらには書き心地も悪くないので、試し書きとしてだけでなくA5のシステム手帳用に自作リフィルにして使ってます。
自作リフィル用で使ってるのが『裏うつりしにくいノート5冊組 A5』。
30枚/60ページと枚数は少ないですが5冊セットで200円で販売されてます。
この背表紙をカット&穴あけパンチで6つ穴を開けてシステム手帳用のメモとして使ってます。いいですよ♪
詳しい使い方は、穴あけパンチの使い方も含めて後日書きますので、また遊びに来てくださいね。